団塊世代の移住

やどかり的思考も有り。

 「住むのにちょうどいいまち」。赤穂市が開設した「定住のお誘い」のホームページは、こんな言葉でまちの魅力を表現している。市役所内で協議を重ねた結論が、このキャッチフレーズなのだという。

 二〇〇七年から、団塊世代の退職が始まる。約六百九十万人と全人口の5%を占める、この世代が人生の節目を迎えると、社会に大きな影響を及ぼすと予測される。

 ホームページはその団塊世代を主なターゲットにしたものだ。退職後は赤穂で暮らし、希望者には働いてもらうことで、まちを活性化したい。そんな狙いがある。

 赤穂市だけではない。少子高齢化や過疎に悩む全国の自治体が、すでに移住・定住策に知恵を絞っている。北海道は道内市町と協力し、「北の大地への移住促進事業」を二年前に始めた。空き家無料レンタルや宅地の無償提供など、まさにあの手この手の呼びかけだ。

 国土交通省の調査では、都市部に住む団塊世代の三、四割が移住や複数の場所での居住を希望している。自然や農業への関心が高いのも、この世代の特徴といえる。

 北海道はこうした志向に照準を合わせ、雄大な自然の魅力を目一杯アピールする。沖縄への移住者が多いのも、南国の海と自然が多くの心を引きつけるからだろう。

 赤穂市のホームページはこんな「自慢」をする。まず、全国一安い水道料金。二十立方メートル当たり八百二十九円は、神戸市のざっと三分の一だ。赤穂市民病院は、日本医療機能評価機構のデータを基にした「良い病院」ランキングで全国八位。全国の都市を対象にした別の調査では、住宅資金助成制度や公園面積などの「住宅・インフラ部門」で近畿の一位になった。

 確かにどれも「住みよさ」を裏付けるデータではある。海岸の夕景の美しさや赤穂義士、伝統の塩業など、瀬戸内の小都市ならではの魅力や個性にもこと欠かない。

 とはいえ、団塊世代がどれだけ評価してくれるか。市は来年度に向けて定住者支援の具体策を詰めるが、甘い期待は禁物だ。

 それでもなお、定住・移住策を打ち出すことには意味がある。まちの魅力や医療・福祉などの住民サービスを見直し、新しい未来を描く機会にすれば、いま住んでいる人々にとっても大きなプラスになる。

 神崎郡神河町が山間部にログハウスの住宅分譲を計画するなど、団塊世代の定住に向けた動きは県内他市町でもみられる。

 ただ、背伸びをする必要はない。わがまちを心から「ちょうどいい」といえるかどうか。大切な点はそこにある。
   2006/08/28 神戸新聞より

団塊世代の方々は「集団就職」と言う言葉に懐かしさを感じるのでは
ないでしょうか?

私の同級生も7割方東京・大阪・名古屋を中心とした
「都会」へ旅立ってゆきました。
この時の逆の現象が今、これから増えていくのではないかと。

今の生活環境にあった老後の住まい。やどかり的でしょ。
これが一番自然かも。

           
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