団塊世代の移住

屋久島への団塊退職者誘致について。

来年から団塊世代の定年退職が本格化するが、屋久町でそれを
地域活性化のチャンスにしようという会議を立ち上げた
そうである。

6月下旬初回が開催されたようである。
屋久町は、島外からの定住者の受入れには種々の問題や
指摘があるものの、人口の増加や技術を有する移住者が
来ることで経済が活性化する効果の方が大きいと考えて、
会議を立ち上げたということらしい。

種々の問題や指摘事項は解決のめどがあるから、団塊移住者
誘致の会議を開催したのなら屋久町もたいしたものであるが、
以下会議開催の報道に接して本当かいなという感想である。

団塊世代移住誘致する、その目的は他にあらず過疎や
少子化伴う人口減少に悩む自治体としては、移住による
地元の活性化をめざすことにある。

地方自治体にとって人口の減少は、収入減につながる。
住民税が減少し、地方交付税交付金もその額を減らされる。
団塊世代が移住してくれれば住民税収入が増え、地方交付税の
交付額も増える。

また、地元商店の利用者が増えるから経済が活性化する。
それで、危機的財政を乗り切ろうというわけである。
狙いは、退職世代についてくる金や持ち金である。

一方、移住者側から見れば、自然に恵まれ気候は快適、
暮らしに便利な施設がそろっていて、人間関係が
わずらわしくない、保健福祉施設は充実し、住民負担は少なく

交通が便利なところで、晴耕雨読・自給自足気分を満たし
ながら文明の恩恵を享受し文化的活動を活発に行いたい。

団塊世代の見方として多分これで当たらずと言えど遠からず
だと思われる。

そういう目で見ると、屋久町は既存移住者対応の窓口もなく、
合併をしなければ立ち行かなそうな財政状況、
自動車しか交通手段がない不便なところだから、
晴耕雨読・自給自足の隠遁生活を誘致の目玉にしたとしたら
団塊世代となじまないと思われる。

また効果的な誘致策が実現できるのか極めて疑問である。
多分誘致策が出来たとしても、それは移住者のことを考えて
というよりは一時的な財政・経済効果を期待しての実体の
伴わない言葉だけに終わる可能性が高い。

あるいは活動が成功して団塊世代の移住者が多く来たとしても、
彼らに付いて回る金で潤うのは数年である。

もう子供をつくれない団塊世代を受け入れても、
近い将来、高齢化が更に進んで医療費や社会保障費が
かなり大きくなる。

定年退職者となれば、所得・収入があまりないし、税収も
消費も思ったように伸びないと思われる。
このような状況では数年後に、自治体は大きな財政負担を
抱えることになってしまう。
巷間よく言われていることである。

本当の地域活性化とは、難しいことだが働き盛りの世代が
仕事にあぶれて流出して行かないで済むようにすることである。

それを放置して団塊世代を呼び込んでも効果は一時的である。
地域経済の将来を支える次世代人口を増やすためには、
若者が働き場所を得て定住できるようにすることが大事である。

この問題を避けては地方の活性化はない。
これも巷間よくいわれている。
一町村では無理だから地方自治体が連帯してどう県や国を
動かすかの作戦会議こそ団塊世代誘致会議より
優先すべきなのである。

一回こっきりの観光客誘致に似た団塊世代誘致を進めようと
する地方自治体の方針は自分の首を絞めるものである。
本当の地域活性化の視点を欠いている団塊世代移住促進活動は
都会からこれから老人になる人を厄介払いすることに
加担している一面がある。

金目当てに一時的に団塊世代移住者を呼び込んだ果て、
地方自治体は若者が少ない介護対象の老人ばかりあふれる町に
なってしまう危険をはらんでいるのである。

巷間ではこういう施策で地方自治体は、痴呆自治体になる
とかゴーストタウン化すると揶揄されている。

ところで、現実には期待するほど移住者が多くなるとは
限らない。
団塊世代は地方移住の問題点を理解しているから、
軽々に自分のライフスタイルに制約のでる地方への
移住ばなしに乗ることはないと思われるからである。

屋久町も幻を追うよりは、まず地道な地域活性化を
検討する会議を活性化させたほうがよいと思われる。

H7年に屋久島へ移住されたM、Yさんのホームページの紹介です。


自然美豊かな屋久島への移住に関しては良い部分のみで
思考しがちですが現実はやはり厳しいですね。

これは屋久島だけの問題ではなく、静岡県熱海市などでも
観光業が衰退し、空き家となったホテル、旅館などの
跡地には、団塊世代の退職者目当ての温泉付マンション
などの建設が進められております。

移住して済む人間にはすばらしい環境ですが、新聞に
よりますと熱海市の財政は大変だそうです。
年齢層の高い人たちの大量流入は市への財政負担と
なりかねません。

「難しい」ですね。どこが理想郷なのですかね〜?

           
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