年金問題のQ&A

元妻が再婚したら年金は返ってくる?パートU

◆受給資格を満たさなければ年金はもらえない

受け取れる年金額は、分割した報酬総額と婚姻期間以外の
報酬総額をもとに計算をした老齢厚生年金(報酬比例部分)
と老齢基礎年金の合計である。

ただし、年金を受け取るには、原則として公的年金に
25年以上加入して受給資格を満たさなくてはならない。

年金分割を受けたとしても、受給資格を満たしていなければ
年金を受け取ることはできないのだ。

国民年金、厚生年金、共済年金などの公的年金の加入期間が、
通算して25年以上あるかどうかをキチンと確認しておきたい。

第3号被保険者であった期間や合算対象期間も受給資格期間に
カウントされる。

合算対象期間というのは、年金受給のために必要な25年には
含まれるが、年金額には反映されない期間のことである
関連情報)。

離婚時に受給資格期間を満たしていなければ、離婚後も
公的年金の保険料を払い続けて受給資格を満たして
おかなくてはならない。

◆事実婚の夫婦はどうなる?

合意分割は分割の対象となる期間が結婚から離婚までの
婚姻期間である。

事実婚では開始と終了の時期が特定できず、合意分割の対象
とはならない。

ただし、事実婚であっても要件を満たせば、届出をして
第3号被保険者となることができる。
第3号被保険者期間は特定できるため、その期間に限って
合意分割の対象となる。

3号分割は第3号被保険者期間が対象であるため、夫婦が法律婚であるか事実婚であるかは関係なく、その期間が分割の対象となる。

事実婚の夫婦が婚姻届を出した場合、事実婚と法律婚の期間を
一体として分割対象期間とみなす。


◆離婚後、夫が死亡したら?

分割後の報酬総額は妻本人のものなので、離婚後に夫が
死亡しようが再婚しようが、妻の年金に影響はない。
また、妻が再婚したときも年金が減らされることはない。

ただし、元夫が再婚した場合、新たに夫婦になった2人の老後の
年金は通常より少なくなる。

仮に元夫が亡くなったとき、その時点で妻だった人に
支払われる遺族厚生年金の額も少なくなる。

不謹慎だが、反対に、年金分割を受けた元妻の再婚相手は
老後の年金にゆとりが出るかもしれない。


制度スタート以降は、離婚経験者と再婚する場合、年金分割をしているかどうかでライフプランに大きな影響を与える可能性がある。

年金分割の有無を確認することも、
再婚の重要なポイントになってきそうだ。



内藤 眞弓(ないとう まゆみ)
ファイナンシャルプランナー・CFP認定者

1956年香川県生まれ。日本女子大学英文学科卒業。13年間の大手生命保険会社勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。特定の金融機関に属さない独立系ファイナンシャルプランナー集団「生活設計塾クルー」のメンバーとして、1人1人の事情や考え方に即した生活設計、資金運用などの相談業務を行う。NHKテレビ『家計診断おすすめ悠々ライフ』などのテレビ出演、各種団体のセミナー・講演などの講師としても活動。NIKKEI NET医療保険特集連載中。近著に『医 療保険は入ってはいけない!』(ダイヤモンド社)がある。

           
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